ayacollette

5才の試練

長男の手術が無事終わりほっとして退院。2泊3日の簡単な手術とはいえT女子大の麻酔事件もあったばかりだし 全身麻酔ときいただけで親としては不安がぬぐえなかった。麻酔科の医師からプロポフォールは一般的によく使う薬で連続して使わなければとても有効な薬だと説明を受ける。素人は はぁ そうですか。というしかなく いい医者と出会えるかどうかはその子の運にかかってるなぁと半ば神に祈るような気持ちで説明を聞いていた。

すべて終わってしまえば彼はとてもいい女医さんに出会ってきちんとオペをしてもらって感謝感謝よかったよかったということになるのだが・・・ 
それ以外にも深く心に残ったこと。

初めて宿泊した小児病棟というところは 小さい身体に難病を抱えて病気と戦っている子供達がたくさんいる。改めて目の当たりにするとほんとうに切ない気持ちになる。がんばれーとしかかける言葉がみつからないが それぞれに課題を抱えて人間は生まれてくるらしいから 病棟の子供達はそれぞれの人生を一生懸命生きているということになるのだ。

我が息子も5歳の試練を前にしてオペ室入る直前に
「やっぱり今日は手術しないことにします。」って
医師にはっきり宣言し、しまいには 最後のあがきをして薬を飲まないと抵抗しつつ
強引にベットに乗せられて手術室に運ばれていく姿を親はただ立ち尽くしてみているしかなかったのだが 本人も親も初めての試練であった。
点滴やら麻酔やら 小さい子供にとって初体験のことばかり。
さぞかし 恐怖体験だったであろう。

「今日はもう十分がんばったからこれ以上はがんばらないんだっ」と
看護師が病室に持ってきた術後の飲み薬を拒否した気持ちもよくわかる。

けれどいいこともあった。
出される食事以外は一切食べてはいけないため
病棟で出されたカリフラワーの酢ものやら温野菜やは
普段なら卒倒しそうな野菜のメニューを野菜嫌いの彼が残さず食べたのが笑えた。
ご飯粒も一粒だって残さない。
終わりよければすべてよし。

病院は健康のありがたさを思い知らされる
たまに行くならすごくありがたいところでした。